学長メッセージ
大阪市立大学は、2020年に創立140周年を迎えた我が国最初の市立の大学です。前身の大阪商科大学の開学にあたって、当時の大阪市長關一は、「都市?大阪を背景とした学問の創造」をめざす大学として「国立大学のコッピー(コピー)であってはならぬ」と述べ、この言葉は本学の建学の精神として脈々と引き継がれています。2008年には理工学部の理論物理学のグループを立ち上げた南部陽一郎名誉教授がノーベル物理学賞を受賞され、2012年には、医学研究科出身の山中伸弥教授(京都大学iPS細胞研究所 前所長)がノーベル生理学?医学賞を受賞されました。このように本学は進取の気風あふれる建学の精神を基に、社会で指導的役割を果たす人材を育成し、国際的にして自由で独創的な研究水準を誇り、地域の人々に広く親しまれる大学です。
本学の教育における目標は、専門的知識と総合的知識の両面から物事を思索し、理解力、洞察力、実践力、指導力、解決力および品性を兼ね備えた全人的人材、高度専門的あるいは幅広い職業人として社会に貢献できる人材を養成することです。在学生のみなさんには、伝統的に自由な学風の中で、良き師や友人と出会い、悔いのない学生生活?研究生活を送っていただきたいと思います。
20年後、30年後、自分がどのようになっていたいかという事を、大学生や大学院生に私はよく問います。将来の目標を見つけ、自分自身を思い通りに磨いていける大学だと自負しています。ぜひ多くの若者に学んでほしいと願っています。
大阪市立大学長 辰巳砂 昌弘